山中はりきゅう接骨院

世田谷区下北沢・笹塚・代田のはりきゅう接骨院

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2018年3月23日(金) スタッフブログ

脊柱管狭窄症と下半身の痛み

最近、東松原、新代田、代田橋など、最寄り駅以外の患者様にご来院頂く機会がずいぶん増えてまいりました。渋谷、下北沢、はたまた京王線沿線のかなり遠くから来院される方もおられまして、少しでも多くの患者様のお役に立てていれば幸いです。山中接骨院スタッフ成田です。

3月ももうすぐ終わりですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

「暑さ寒さも彼岸まで」と申しますが、どうも最近は暑く成ったり寒くなったり、天気も不安定で、体調管理が難しいですね。

先日、とある患者様がいらっしゃいました。60代後半、男性の患者様です。(ご本人様にご了承頂き、ブログにてお話しさせていただいております)

最初に訴えていらした症状としては、下半身がしびれる、長く歩くと太ももの裏やふくらはぎが痛い、などでした。他、

少し歩くと歩けないくらい痛いが、しばらく休むとまた普通に歩けるようになる、

前かがみになると少し楽になる、といったことを挙げて頂きました。

そして、さらに問診をすすめていくうちに、どうもこの症状が出たのが初めてではなく、一年ほど前にも発生していたことがわかりました。

その時にはどうなさったのですか?とお聞きしたところ、整形外科を受診されたそうで、その時に病名も告げられたとのことだったのですが、なにぶん一年たっていることもあり、はっきりとは覚えておられないご様子でした。

実は、先ほどの問診で少し引っかかるところがあり、もしかしたらこれかもしれない、と思う疾患があり伺ってみることにしました。

「(腰部)脊柱管狭窄症といわれませんでしたか?

「それ!!それだ!!」と思い出して下さいました。

よくわかったね、とお褒めの言葉を頂いたのですが、この脊柱管狭窄症、非常に特徴的な症状を持つ疾患のひとつでもあり、また、患者様がとても的確にご自分の症状を把握されていたからこそわかったことでしたので、恐縮の至りでありました。

脊柱管狭窄症は、特に原因がなく足腰が痛み出したり、長距離を歩くのがつらくなった時、知っていると症状がひどくなる前に

対処が可能な疾患ですので、ぜひ皆さまにお伝えしたい疾患の一つでもあります。

では、脊柱管狭窄症とはどのような疾患なのか、簡単にお話ししてまいります。ここでは、脊柱管狭窄症の中でも特に発生部位としては多い、腰部脊柱管狭窄症についてお話しします。

脊柱管狭窄症は、主に加齢による腰の背骨の変形によって、背骨の中の神経の通り道にあたる縦穴、「脊柱管」が狭くなる疾患です。

脊柱管が狭くなってくると、その中を通っている神経が圧迫され、足腰、特にふくらはぎや太ももの裏などがしびれてしまったり、傷んだりします。

この脊柱管狭窄症の主な原因は、加齢による腰椎の変形です。加齢によって傷んだ関節や関節のクッションである椎間板、そして脊柱管の中にある骨と骨をつなぐ黄色じん帯が厚くなってくることで、脊柱管の中を通る神経がじわじわと締め上げられて圧迫される疾患です。

その症状についてですが、主として腰やお尻、太もも(特に後ろ側)やふくらはぎに痛みやしびれがでます。また、ひどくなると足に力が入らなくなったり、足の感覚のまひや排泄障害など、強い症状が出てしまう恐れもあります。

他に、特徴としてあげられる症状があります。「間欠性跛行」といいます。

普段歩けていた距離だったのに、少し歩くと足や腰の痛みやしびれのために歩けなくなってしまいます。それが、しばらく休むと比較的スッと楽になり、しびれも痛みも治まってまた歩けるようになり、またしばらく歩くと同じようにしびれや痛みが出てくる・・・

この歩ける→痛みで歩けなくなる→休む→歩けるの繰り返しが「間欠性跛行」です。

関連としてこの間欠性跛行が出現するもう一つの疾患をご紹介します。「閉そく性動脈硬化症(抹消動脈疾患)」といいます。

脊柱管狭窄症」と「閉そく性動脈硬化症」は類似した症状が出ることが多いです。間欠性跛行発症全体の、約1割がこの二つの疾患の併発が原因というデータもあり、間欠性跛行の原因を確かめるうえで、この二つの疾患の鑑別はとても大切です。参考までに、この二つの疾患における間欠性跛行の出方の違いを表にしてみましたので、ご参考にしていただければ嬉しいです。

脊柱管狭窄症       閉そく性動脈硬化症

立っているだけでも足が痛い    ある           ない

自転車をこぐと足が痛い      痛くない         痛い

前かがみで足の痛みが落ち着く   治まる          治まらない

足の脈拍(足の甲の外側)     感じる          感じない又は弱い

脊柱管狭窄症はつらい症状がはっきりと出ることが多いので、治療が遅れることは比較的少ないといわれていますが、動けないわけではないので、そのうち治まるかなと思っていると症状をひどくしてしまうことがあります。年のせいだからとあきらめず、糖尿病や高血圧、運動不足などが普段からある方は特に気を付けていただいて、これらの症状を少しでも感じたりしたら、早めに治療されることをお勧めします。

さて、ここからは脊柱管狭窄症の治療のやり方についてのおはなしです。

症状によって治療法はいくつかありますが、当院において脊柱管狭窄症の患者様には、

痛みをとること                   当院電療器具ES530による疼痛緩和など

腰への負担を軽くすること              コルセットの着用 生活スタイルの改善の提案

患部周辺の筋肉を柔らかく保ち、血行を改善すること。 手技療法、ストレッチ、

患部の代わりに働いてくれる筋力強化         トレーニングの指導 運動療法、

このような内容で主に治療に当たらせていただいております。

ご自身の症状の原因を知るうえで、医療機関による診断は重要不可欠であることは言うまでもないことです。

脊柱管狭窄症は、症状によって鎮痛効果や血行促進、筋肉弛緩のお薬を用いた薬物療法、効果次第では神経ブロックの注射療法も効果が高いようです。

これらの治療でも改善しない、また、日常生活動作を著しく阻害しているような時は、脊柱管狭窄の原因となっている骨の変形している部分を手術によって切除を行うこともあります。

最後、繰り返しになりますが、ご高齢になりますと体の不調はどうしても多くなってしまいますし、この季節の寒さはそれに拍車をかけることがままあります。特に、腰から下の痛みには今回の脊柱管狭窄症をはじめ、閉そく性動脈硬化症、前回のブログでも触れた坐骨神経痛ほか動脈硬化症、今回は触れておりませんが変形性腰椎症や深部静脈血栓症(エコノミー症候群)など様々な原因が考えられます。専門家による総合的な目線での判断を行うことで分かってくる疾患も多いので、お痛みやつらさを感じましたら、ご自身で病気を判断するのではなく、各種医療機関を受診していただき、いち早く痛みやつらさのない生活を手にいれて頂きたいと思っております。

もちろん健康であることが一番ですが、もしも、今回の脊柱管狭窄症をはじめ、なにか不安なお痛みを感じましたら、その一助となれますよう、精いっぱい施術に当たらせて頂きます。近隣の内科病院、整形外科病院とも提携させていただいておりますので、どうか安心して当山中接骨院をお訪ね頂ければ幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。